10坪前後の小さな居酒屋で開業するには 席数より先に確かめたいこと
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発信元 ぶたもんFC加盟募集サイト
運営 株式会社footコーポレーション
10坪前後の小さな居酒屋を考えるとき 最初に決めたいのは何席入れるかより どの仕事をどこで行うかです 小さな物件でも営業の仕事は残ります 焼く 料理を渡す 食器を下げる 洗う 在庫を置くという工程を置いてから 客席を考えます
面積が同じでも柱の位置 出入口の形 トイレや収納の取り方で使える場所は変わります 『10坪なら何席が正解』という数字を先に当てはめず 自分の商品と人員で営業が回るかを図面と現地で確かめる方法を紹介します
募集図面の面積と営業に使える面積を分ける
物件資料の面積を全て客席に使えるわけではありません 厨房 トイレ 壁 柱 収納などが含まれます どこまでが契約の範囲かを確認し 図面が現況と合っているかを内見時に照合します 以前の店の席数も 自分の店で使える席数の根拠にはなりません
図面に書かれた机と椅子が現地にない場合は その配置が営業時のものなのか募集用の例なのかを聞きます 過去に置けていたことと 安全に営業できていたことや自分の計画に適していることは別です
柱や段差は広さの数字では分かりにくい条件です 図面で一続きに見える場所でも 実際には作業台を置けなかったり 客席からスタッフが通りにくかったりします 内見では壁の長さだけでなく 扉を開いた状態も記録します
厨房の機器の寸法は 本体の幅と奥行きだけでなく 扉や引出しを開けた状態で考えます 冷蔵庫を開くたびに通路が塞がる配置では 忙しいときに受取りや配膳が止まります 図面へ可動部分の範囲も書き足します
最初の図面は仕事の場所だけを描く
一枚目の図面には客席を描かず 商品が入ってから提供するまでの場所を置きます 納品の受取り 保管 仕込み 加熱 盛付けを順につなぎ 使用済みの食器が洗い場へ戻る経路を別の色で入れます
これを作業の図と呼びます 道具が揃っていても工程が離れ過ぎていると 店主が何度も行き来することになります 小さな店では距離が短いから問題ないと思いやすいものの 同じ場所を何度も通ることで人の動きが重なります
やきとんを扱うなら 焼き台の近くに何を置く必要があるかを調理手順から考えます 焼く前のものと焼いた後の皿を無理に同じ場所へ寄せないよう 商品の扱いと衛生管理に合う区分を確認します
洗い場には 汚れた食器を一時的に置く場所と 洗った食器を戻す場所も要ります シンクがあることだけを確認しても 営業中に食器が積み上がった状態で通路を塞がないかまでは分かりません
作業の図を設備業者や研修担当者へ見せると 希望する席数だけを伝えるより具体的な相談になります 自分が行いたい工程と現地の設備に合わないところを 契約前の質問として整理できます
二枚目の図面に人と物の動きを重ねる
二枚目には人の動きを描きます 店主が焼き場から冷蔵庫へ行く線 スタッフが料理を運ぶ線 客が出入口やトイレへ向かう線を分けます 図の上で線が交わる場所は 現地で実際に動いて確かめる候補です
席に人が座っていない内見では通りやすく感じます 可能な範囲で椅子を引いた状態や 荷物を置いた状態を想定し 通路を狭くするものが何かを見ます 必要な通路などの条件は設計者や関係窓口に確認します
納品の経路も営業中の動きに重ねます 台車や商品を持って入る場所が客の出入口と同じなら 受取り時間や一時置き場を考えます 小さな物件で納品物を通路へ置き続ける計画にはしないようにします
店主一人で営業する案でも動線は必要です 人とすれ違わなくても 客への対応中に焼き場を離れる 会計中に洗い場が使えないといった仕事の競合が起こります 距離だけでなく 手が離せない工程の重なりを見ます
二人で営業する案では 一人が前へ進むともう一人が下がるような配置を減らせるか考えます 仕事の担当を分けても立つ場所が同じなら 分担した効果が出にくくなります 誰がどの場所を主に使うかまで決めます
三枚目の図面で在庫と備品の住所を決める
三枚目には物を置く場所を書きます 食材 ドリンク 食器 包装材 清掃用品 帳票 スタッフの荷物などです 開業用の図面では見落としやすいものですが 置き場が決まっていない物は営業開始後に作業台や通路へ集まりがちです
冷蔵庫に入る食品だけでなく 外に置く飲料ケースや予備の食器も書きます メニューを増やすと食材以外の容器や道具も増えます その増加が10坪前後の店へどれだけ影響するかは 実物の外寸や納品単位で考えます
在庫は通常日の量と 納品のない日をまたぐ量を分けます 普段は収まっていても 連休前に置けなくなるなら 発注条件か商品数を変える必要があります 保管場所が足りないから表示された保存条件を変えるという案は取れません
清掃用品は食品や食器への影響を考えて置き場所を決めます 床掃除に使うものを収納できても 使った後にどう処理するかが未定なら作業は完結しません 保健所などの助言を得ながら実際の手順まで確認します
ごみの扱いも必要です 回収日までどこへ置くか 建物の指定場所があるかを調べます 客席や厨房の写真では見えない場所ですが ここが決まらないと閉店後の作業が増えたり 近隣へ影響が出たりします
厨房を狭くして席を増やす前に比較する
小さな店では席を一つでも増やしたくなります ただし席の追加によって厨房の置き場が減り 料理の提供が遅くなるなら 営業全体で得になるとは限りません 席数の増減と仕事への影響を同じ表へ書きます
表は横にスクロールできます
| 変更案 | 増えるもの | 同時に確かめること |
|---|---|---|
| カウンターを延ばす | 着席できる場所 | 配膳位置と客の出入り |
| 作業台を減らす | 客席の面積 | 盛付けと仕込みが重なる場面 |
| 収納を小さくする | 動ける場所 | 納品単位と補充回数 |
| テーブルを増やす | グループ対応の候補 | 椅子を引いた状態と注文集中 |
空いている床へ席を足せるかだけでなく その席から一度に注文が入っても受けられるかを試します 焼き場の能力が変わらないまま席だけ増えると 満席のときに待ち時間が長くなる可能性があります
席数を減らす案も比較の対象にします 収納や受渡し場所が確保できて 少人数で安定して営業できるなら 必ずしも最大席数が唯一の選択ではありません 売上と費用の計画は変えた席数に合わせて再計算します
消防や建築 営業許可に関わる条件は 経営上の好みだけで変更できるものではありません 席数とレイアウトが固まる前に 専門業者と関係窓口に計画を見てもらい 必要な条件を守って検討します
小さな店ほどメニューの追加を作業で評価する
新しい料理を一品増やすときは 仕入れる材料だけでなく 別の鍋 道具 容器が必要かを見ます 開業時に『あった方が喜ばれそう』なものを全て入れると 必要な物の置き場が先に足りなくなることがあります
主力の串と同時に作る料理なら 焼き場とは別の担当で出せるか 同じ担当が手を止める必要があるかを分けます メニュー名が違っても共通の工程で進められる料理と 一品ごとに作業が分かれる料理では負担が違います
ドリンクの作業も場所を取ります グラス 冷却 仕込み 補充 洗浄をまとめて考えず ドリンクの種類だけを増やすと 客席の近くに備品が広がります 最初に主力商品を決めて 必要な作業場所から品数を確認します
メニューを減らすことを商品力が弱いとすぐに決める必要はありません 小さな厨房で一定の状態を保って提供できるかが判断の軸です 増やしたい商品は開業後の候補に記録し 実際の作業量が見えてから再検討します
一人営業と少人数営業を同じ店で比べる
一人営業は人件費の支払いが減る可能性がある一方 店主が同時に担当できる仕事は限られます 焼き場を見ながら会計を受け 注文を聞く状態を具体的に置きます 忙しさを気合で処理する前提にせず 減らす作業と支援が必要な時間を決めます
少人数で営業する場合は 全時間に同じ人数を置く案だけでなく 仕込みと繁忙時間の役割を分けて考えます ただし採用できる勤務時間は相手との条件にもよるため 希望どおりに人が集まると確定せず計画します
休憩や急な不在も営業の形に関わります 店主が外に出るとき 誰が何を担当できるかが決まっていなければ 店を開け続けることはできません 一人営業では営業日を減らす案や臨時休業の判断も準備しておきます
客席が少なくても客の注文と入退店が重なる時間はあります 月の総客数だけで必要人員を決めず 最も仕事が重なる短い時間帯を見ます その時間に必要な担当を基準にすると 自分の勤務時間も説明しやすくなります
10坪でも設備工事が小さくなるとは限らない
床面積が小さければ開業費用も比例して小さくなるとは言えません 排気 給排水 電気 ガスなどの工事は 面積だけでは決まりません 既存設備と営業内容の差を現地調査で確認して見積もります
特に串焼きでは焼き台の設置だけでなく 排気の経路や建物で認められる工事を確かめます 天井裏や屋外の設備が確認できない内見なら 後日業者が調べられる段取りを相談します 見えない部分を『問題なし』として予算から外さないようにします
空調は客席の快適さだけでなく 作業する人の環境にも影響します 調理設備の熱を含めた条件を業者に伝え 現在の機器が動くという理由だけで能力が足りると判断しないようにします
工事が入る場合は営業に使えない期間の費用もあります 新規開業なら物件を借りてから売上が入るまで 看板替えなら休業期間の支払いを別に考えます 小さな店ほど一つの工事が全ての営業を止める可能性があることを計画に入れます
内見は一周で決めず確認の順番を固定する
現地では最初に入口から厨房まで歩き 図面との違いを記録します 次に機器の型番と配置 収納 給排水 排気の見える範囲を確認します 写真を撮る場合は管理者の許可を得て 後から場所が分かるよう図面に番号を振ります
気になる設備を見つけても その場で自分で分解したり危険な動作確認をしたりしないようにします 正常に使えるかは所有者と専門業者を通して調べます 現地調査が必要なものは 質問の一覧へ残します
終わりに客が座る位置から店を見ます 入口が見えるか スタッフへ声を掛ける場所があるか 荷物の置き場が考えられているかを確認します 厨房の都合だけでつくった配置が客の利用を妨げていないかを見るためです
物件を複数見るときは 同じ様式で記録します 良かった点だけでなく 未確認の設備と追加工事の可能性も残します 写真の雰囲気と家賃の二つだけでは 営業できる条件を比較しにくくなります
長方形と曲がった形の物件を比べる検討例
同じ10坪前後でも 細長い物件と奥で曲がる物件では使いやすい配置が違います ここでは架空の検討例として 二つの形を比べます 実在店舗の推奨席数や設備仕様を示すものではありません
細長い物件はカウンターを並べやすく見えますが 厨房の端にある冷蔵庫へ何度も移動する必要があるかもしれません 焼き場の近くに必要な物を置いたとき スタッフの通路が確保できるかを見ます
奥で曲がる物件は収納を分けられる可能性がある一方 客席の様子が見えにくい場所が生じることがあります 客から注文を受ける方法や料理の受渡しをどうするかを考え 見えない席を増やす影響を確かめます
どちらも形だけで良し悪しは決まりません 自分が中心に立つ場所を描き そこから各作業へ移る回数と 客席の見え方を比較します 遠い収納を一日に一度使う場合と 何度も使う場合では影響が違います
図面の形に合う営業へ変える余地があるかも検討します ただし物件に合わせて当初のメニューや客層を大きく変えるなら 売上や費用の計画も作り直します 図面だけ成立した状態で以前の数字を使わないようにします
開店後に設備を直す経路まで残す
機器をぎりぎりまで詰め込むと 使うときは収まっていても修理や交換が難しくなることがあります 厨房へ搬入できるか 点検する場所へ手が届くかを 業者と一緒に確認します
冷蔵庫や製氷機の前へ動かせない家具を置く案では 清掃や保守に必要な条件を確かめます 壊れたときに客席の造作から取り外す必要があれば 費用だけでなく休業期間へ影響する可能性があります
床や壁の清掃も 営業前後に手が届く形かを見ます 作業台の隙間へ物が落ちやすいのに動かせない配置なら 日々の清掃に無理が残ります 初期の見栄えだけでなく 営業を続けた状態を想像します
将来商品を増やしたい場合は そのための空き場所を無条件に確保するのではなく 何を増やす可能性があるかを決めて相談します 具体的な計画がないまま設備だけ大きくすると 初期費用と毎日の作業場所を圧迫します
逆に開店後すぐ交換するつもりの古い機器を 使い続ける前提で予算から外さないようにします 点検結果と交換の見積もりを合わせ 最初に直すか故障時に対応するかを判断します その際は営業を止める費用も考えます
小さな店の利点は 目が届く範囲をつくりやすいことにあります ただし目が届くことと物を詰め込むことは別です 作業 清掃 保守のために残す場所まで含めて設計することで 日々の使いやすさを確かめられます
相談に出す図面には未定の箇所を残す
自分で考えた図面を専門家へ見せる際は 全て決定済みのように描かない方が相談しやすくなります 動かしたくない条件と 変更できる条件を色で分けます 『この席数が必要』ではなく 『この人数でこの商品を出したい』という営業条件も添えます
大阪市では飲食店の営業許可について 工事前の図面相談を案内しています 他の地域でも所在地の窓口へ相談し 図面が完成して工事が進んだ後に大きな修正が出ることを避けます 大阪市の飲食店等の営業許可案内
資金面では設備に使うお金と 開店後の営業を支えるお金を分けます 日本政策金融公庫の飲食業向け手引のように 必要資金と売上や経費の根拠を整理し 小さな物件だから低リスクと一言でまとめないようにします 飲食業の創業手引
物件の申し込みへ進む判断は 席が入るかだけではなく 作業の図 人の動きの図 在庫の図の三つが成立しているかで行います この三枚を用意すると 小さな店で何を優先し 何を減らすかを関係者と具体的に話し合えます
確認に使った資料
資料確認日 2026年9月16日
制度や手続は変更される場合があります 具体的な出店計画は管轄の窓口と加盟本部に確認してください