経営と運営の基本

やきとんの原価計算 一本の仕入れ値だけで売価を決めない

公開

発信元 ぶたもんFC加盟募集サイト
運営 株式会社footコーポレーション

やきとんの売価を考えるときは 仕入れた串の価格だけで原価を決めないようにします
実際に提供できた本数 送料 たれや付け合わせなどを整理すると 一本を売るために使った費用が見えてきます

原価率だけを小さくすることが目的ではありません
商品の内容と提供方法を守りながら 売価と販売数の計画に無理がないかを判断するための計算です
本部が商品価格や仕入れを定める範囲は 契約と運営の条件を確認してください

この記事の金額と数量は すべて計算方法を説明するための架空例です
ぶたもんの原価や販売価格や実績ではありません
同じ期間と税の扱いに揃えて比較し 個別の会計処理は税理士等へ確認してください

何の原価を計算するかを先に決める

一本の商品の材料原価 一回の仕入れにかかった費用 店全体の月間売上原価は 別のものです
最初に何を知りたい計算かを決めます
売価を検討するなら商品単位 月次経営を確認するなら期間単位の数字へ分けます

商品ごとの表では 主原料と付属する材料を整理します
送料など複数商品に共通する費用は どの方法で配分するかを決めます
毎月都合のよい配り方へ変えると 前の月との比較ができなくなります

厨房の人件費や家賃も営業には必要ですが 一本の材料原価へ何でも混ぜると意味が分からなくなります
材料原価と店全体の採算を別の段階で確認します
一本の粗利が出ていても 店の固定費を払えるとは限りません

最初の表には 税込か税別かも書きます
仕入れと売上で税の扱いが違う数字を割ると 比率の意味がずれます
以下の例は税別の金額に統一して考えます

仕入れの状態と単位を揃える

原材料から店で串を作る場合と 加工済みの串を仕入れる場合では 価格に含まれる作業や材料が違います
キログラム単価と一本単価をそのまま比べないようにします
店内に残る工程と提供できる数量へ換算して検討します

加工済みの串なら 伝票の単位が本なのか袋なのか箱なのかを確認します
一箱に入る本数や商品の規格を取り違えると 原価表全体がずれます
商品コードと単位を一緒に記録します

生の原材料から加工する計画では 仕入れた量のすべてを同じ形で提供できるとは限りません
実際の工程で使える部分と量を確認し 本部の指定手順があるならそれに沿って記録します
歩留まりを業界の平均らしい数字で埋めないようにします

納品状態が変わる場合は 原価表を別に作ります
以前は店で行っていた作業が供給側へ移ったなら 単価だけが上がったように見える場合があります
作業時間の比較は別欄にし 材料費と労働時間を同じ意味で足さないようにします

表は横にスクロールできます

仕入れ条件の記録欄
記載する内容
商品 品名 規格 商品コード
単位 本 袋 箱 重量など
数量 納品単位に含まれる量
価格 単価 税区分 適用日
付随費用 送料等の扱い
店内作業 受入後に必要な工程
確認元 見積 伝票 本部の回答

仕入れ本数と提供できた本数を区別する

架空の例として 加工済みの串を100本で5000円仕入れたとします
仕入れ時の一本当たり価格は50円です
この時点では 一本の購入単価が分かっただけです

計算の考え方を見るため この100本のうち10本を廃棄し 90本を提供したという仮定を置きます
5000円を提供した90本へ配分すると 一本当たり約55.56円になります
表示は小数点以下を丸めています

売れていない10本が適切に保管された在庫として残っている場合は 廃棄した例と同じ計算にしません
まだ売れていない物と失った物を区別するためです
在庫と廃棄を同じ欄へまとめないようにします

廃棄には理由を残します
発注量の読み違いなのか 規格確認の不足なのか 運用上の問題なのかで 次の対応が変わります
食品の安全を守る判断と 原価を抑える判断を混同しないようにしてください

送料と付属材料を足す

同じ架空例で この仕入れに配分する送料を500円と仮定します
商品代と送料の合計は5500円です
それを提供した90本へ配分すると 一本当たり約61.11円になります

ここへ 一本当たりのたれや付け合わせ等を合計8円と仮定して足すと 約69.11円です
すでに加工済み商品の価格に串が含まれているなら 串代をもう一度足しません
何が仕入れ価格に含まれるかを見て二重計上を防ぎます

送料を複数商品へ配分する方法は 店の比較目的に合わせて揃えます
本数で分ける 重量で分ける 購入額で分けるなどの方法を検討できますが どれを使ったかを表へ書きます
特定の商品を安く見せるために配分を変えないようにします

付け合わせや調味料は 一回の使用量を確認して表へ入れます
量が人によって大きく変わるなら 計算表だけを整えても実際の原価と差が出ます
本部の盛付け等の基準がある場合は その条件を確認します

表は横にスクロールできます

架空の一本原価を積み上げる例
項目 計算の前提
商品代 100本で5000円
提供と廃棄 90本を提供し10本を廃棄した仮定
送料 この商品へ500円を配分
商品と送料の配分 5500円を90本で割り約61.11円
付属材料 一本当たり8円という仮定
材料原価の合計 一本当たり約69.11円

原価率と一本の粗利を一緒に見る

売価を仮に200円 税別と置くと 約69.11円の材料原価に対する原価率は約34.56パーセントです
原価を売価で割って100を掛けています
計算では丸める前の原価を使い 表示する段階で端数を丸めます

同じ例で売価から材料原価を引くと 一本当たり約130.89円が残ります
これは材料原価だけを引いた段階の金額です
人件費や家賃やほかの経費や税をすべて引いた最終利益ではありません

原価率が低い商品でも 一本当たりに残る金額や販売数によって 店全体への影響は変わります
比率だけで良い商品を決めず 粗利額と作業量も別に見ます
調理に時間がかかる商品なら ピーク時の提供体制も確認します

本部が価格や商品構成を定める範囲がある場合は 店主が自由に値上げできると考えないようにします
計算表は相談する根拠になりますが 契約条件を超えて価格を変更する根拠にはなりません
本部へ確認した条件で収支を検討します

月の仕入額と月の売上原価を混ぜない

まとめて仕入れた月は 支払いが大きくなりますが その月にすべての商品を使ったとは限りません
仕入額だけを売上で割ると 在庫が増えた影響と実際の使用量が混ざります
期間の始めと終わりの在庫を確認することが必要です

考え方の例として 期首の在庫が3万円 当期仕入が12万円 期末在庫が2万5000円なら 3万円に12万円を足して2万5000円を引き 12万5000円となります
これは架空の金額で 期首棚卸と仕入と期末棚卸を使う計算を説明するものです

実際の計上や評価は 税理士等に確認して店の方法を揃えます
廃棄や試作等の扱いをどこへ記録するかも決めます
同じ費用を原価表と別の費用欄の両方へ入れて 二重に引かないようにします

国税庁の個人事業者の記帳と帳簿保存の案内は 収入 仕入 経費等の記録と書類保存を確認する入口になります
個人と法人や申告方法の違いを一律に扱わず 自分の事業の条件で確認してください

原価が想定からずれたときは原因を分ける

月の原価が上がった場合は 仕入単価 使用量 廃棄 販売構成を分けて見ます
すべてを食材の値上がりという理由へまとめると 店内で直せることが分かりません
単価の適用日と使用量の記録を照合します

売れた商品の組み合わせが変わるだけでも 全体の原価率は変わることがあります
特定の商品が多く売れたのか どの商品も同じように原価が上がったのかを確認します
単品の表と月次の表をつなげる理由はここにあります

盛付けや仕込みの量が基準からずれている場合は 作業を見て確認します
減らすように言うだけでなく 何をどの量で提供する条件なのかを揃えます
品質や契約上の基準を守ったまま差の原因を確かめます

廃棄が増えた場合は 発注と販売予測へ戻ります
安い大ロットを買うことで使い切れないなら 購入単価の安さだけでは判断できません
保存条件を延ばして対応するのではなく 納品や商品構成の条件を本部へ相談します

試作と研修の使用量を営業実績から分ける

開業前後は 試作やスタッフの練習に食材を使うことがあります
これを通常営業の販売量と混ぜると 商品が売れたときの使用量が分かりにくくなります
目的ごとに数量を記録します

試作で使った量は 何を確かめるためだったかを残します
味の確認 盛付けの練習 焼き場の通し練習などを分けます
同じ失敗を繰り返しているなら 手順や指導方法を見直す材料になります

無料提供や値引きがある場合も 販売価格と食材使用量の対応を見ます
本部のルールを確認したうえで どの扱いの売上かが分かる記録にします
通常価格で売れたと仮定して粗利を計算しないようにします

会計上どの科目へ処理するかは別の確認です
現場では何にどれだけ使ったかを正確に残し 会計担当が判断できる資料へつなげます
名前を付け替えて原価率を小さく見せることを目的にしません

計算表は更新日と前提を残す

原価表には確認した仕入価格の日付を付けます
単価や規格が変わった場合は 古い表を残しつつ新しい条件へ更新します
いつから原価が変わったかが分かれば 月次の差を調べやすくなります

送料や廃棄の配分方法も表へ書きます
表を作った人しか分からない方法では 別の担当が同じ計算を再現できません
どの資料のどの数量を使ったかへ戻れる形にします

数値を丸める段階も揃えます
計算の途中で何度も丸めると 合計に差が出ることがあります
比較に使う元の数値を残し 表示だけを分かりやすく丸める方法を検討します

現場が毎日入力できる範囲に絞ることも必要です
細かすぎる表を作って記録が止まるなら まず仕入 数量 在庫 廃棄の基本を揃えます
どの判断に使う数字かを明確にして 継続できる管理へ整えます

数量の数え方を揃えて在庫のずれを減らす

箱と袋と本が混ざっている商品は 数える単位を決めます
仕入れは箱単位 在庫は袋単位 販売は本単位というままでは 一つの表へつながりません
換算する数量を商品ごとに確認し 原資料へ戻れるようにします

開封した袋が残る場合は 未開封の数と開封後の数量を分けて記録します
中途半端な数量を毎回違う感覚で見積もると 実際に使った量との差が大きくなります
商品に合う方法を決め 担当者が変わっても同じ基準で数えます

棚卸の時刻も揃えます
営業前の在庫と営業後の在庫を同じ月末の数字として比べると 当日の仕入や販売が混ざります
いつの状態を数えたかを記録し 途中の納品がある場合はその扱いを決めます

伝票の数量と受け取った数量に違いがある場合は 仕入先へ確認した結果を残します
記録上の仕入と実物が違うままでは 原価表のどこを直すべきか分かりません
訂正伝票や返金等の扱いも会計担当へ伝えます

廃棄を減らす案は保存条件を守って検討する

先ほどの架空例を使い 廃棄が10本から5本へ減って95本を提供した場合を比べます
商品代5000円と送料500円を95本へ配分し 一本当たり8円の付属材料を足すと 材料原価は約65.89円になります
これは計算上の比較であり 食品の使用期限を延ばす提案ではありません

廃棄を減らす方法は 発注量 納品の間隔 商品の組み合わせから検討します
保存条件を変えて無理に使い切る方向へ進めないようにします
商品の安全な扱いは供給元と本部の手順に沿い 判断に迷う場合は使用を自己判断で続けないでください

小さいロットへ変えれば廃棄が減る可能性があっても 送料や配送の条件が変わる場合があります
そのため廃棄本数だけでなく仕入全体の費用を比べます
本部の指定条件がある場合は 選べる範囲を確認してから試算します

売切れを避けたい気持ちだけで余分に発注していないかも確認します
何曜日に何が売れ どの時点で不足したかの記録を残します
在庫を多く持つ案と 欠品を減らす案を同じ意味にしないようにします

売価の変更を考える前に商品条件を確認する

原価が高いと分かったときは すぐ値上げする前に計算の前提を確かめます
送料を二重に入れていないか 規格を取り違えていないか 売れていない在庫を廃棄として扱っていないかを見ます
記録の誤りで価格判断をしないためです

計算が合っている場合は 商品構成や供給条件を本部へ相談する材料にします
規格や盛付けを勝手に変えて原価を下げるのではなく どの条件を変えられるかを確認します
価格だけでなく提供に必要な作業量も別の表で見ます

新しい価格を試算する場合は 注文の全体像へ戻ります
一本の価格が変わると 同じ本数を頼んだ客の支払いも変わります
想定する利用場面に合うかを商品計画として検討し 本部が決める範囲を確認します

割引やセットを作る案でも 通常価格を基準にした原価率をそのまま使いません
実際に受け取る売上と含まれる商品の材料原価を対応させます
提供数量と売上の条件が揃った比較にすることが必要です

本部へ質問するための資料をまとめる

仕入価格の相談をするときは 高いと感じるという説明だけでなく 商品コード 規格 数量 送料の条件を示します
どの期間のどの伝票を見ているかが分かれば 回答を同じ条件で受けやすくなります
ほかの商品の単価と取り違えていないかも確認できます

店舗側で発生した廃棄や試作量は 仕入価格とは分けて共有します
供給条件に関わる問題か 発注計画に関わる問題かを整理するためです
まだ記録が揃っていない場合は 数字を作らず不足している項目を伝えます

原価表に本部の回答を反映したら 変更日を残します
新しい条件でいつから仕入れたかを確かめ 以前の数字と一緒にしないようにします
同じ方法で記録を続けることで 原価の変化を商品と運営の判断へ使えるようになります

原価表を店全体の採算へつなげる

日本政策金融公庫の飲食版創業手引では 売上や売上原価や経費の計算根拠を整理する構成になっています
一本の材料原価が分かったら 想定する販売数と店の費用へつなげます

判断したいのは どの商品が安いかだけではありません
予定の商品を基準どおり提供し 必要な販売量を処理して 店の支払いを賄えるかということです
商品単位と月単位の数字を分けたうえで 同じ前提へ揃えて検討してください

確認に使った資料

資料確認日 2026年9月16日
制度や手続は変更される場合があります 具体的な出店計画は管轄の窓口と加盟本部に確認してください

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